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【22/6/12開催報告】難病者の社会参加を考える研究会 #2

オンライン報告会 #2

本イベントは、昨年に続き難病者の社会参加を考える研究会の2021年度の活動実績及び、昨夏の難病者の社会参加白書を全自治体へ届けるクラウドファンディングのお礼を兼ねた報告会です。難病×働くをテーマに、事前公開の講演やパネルディスカッションを用意しています。

◆イベント当日のアーカイブ動画

難病者の社会参加を考える研究会が企画した2022年のオンライン報告会が予定通り6月12日(日)に開催され、当事者、当事者家族、支援者(団体)、行政職員をはじめ、様々な方計53名にご参加いただきました。本イベントにご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。

当日参加できなかった皆さまにも、アーカイブ視聴いただけたら幸いです。

 

本イベントでは、昨年に行われた活動報告を始め、難病と共に生きる登壇者から、病気との付き合い方や働き方に工夫していることなどの本音トークをいただき、パネルディスカッションでは以下の2つの問いから、登壇者同士による議論が行われました。

「よりよく働くためにしてきたこと、していきたいことは」

「障害や難病のある人がよりよく働くために、周囲や社会ができることは何でしょうか」

視聴者からは登壇者のエピソードを聞いて、「励まされた。」「働くにあたってのもやもやと不安が登壇者とのQ&Aを通じて、勉強になった。」などの声が届き嬉しかったです。

登壇者のみなさんが揃って話されていた「無理をせずに好きなことをしていく。」という言葉に感銘を受け、私自身も好きなことを見つけられればと考えさせられました。

(プロボノメンバー 藤井愛子)

 

事前アーカイブ公開(6/1~ 順次公開予定)

①「はたらくを普遍的に」
立命館大学衣笠総合研究機構 専門研究員/一般社団法人わをん代表理事 天畠大輔

②「難病によるキャリア見直しの経験」
東京大学先端科学技術研究センター 准教授 並木重宏

③「難病患者の実態、課題と政策 ~就労支援PJからの施策提言~」
一般社団法人日本難病・疾病団体協議会 代表理事 吉川祐一

④「難病者の雇用に関する全自治体調査2021の報告」
東京未来大学 みらいフリースクール長  斉藤幸枝

 

◆オンラインイベント当日

日程   6/12(日)16:00-17:40

視聴方法 zoom

お申込み https://tp2022.peatix.com

*登壇者や講演タイトルは順次更新していきます

*途中入室・退室自由でお気軽にご参加ください

*後日Youtubeでアーカイブ公開もします

 

【タイムテーブル】
16:00- ご挨拶
16:05- 第1部【トーク】難病者の社会参加を考える研究会の活動報告
16:35- 第2部【発表】 難病と共に働くのお三方の事例発表
「諦めることで手に入れた働き方」
「痛みと疲労と働くこと」
「難病になって気付いた会社のあれこれ」
16:55- 第3部【パネルディスカッション】多様で柔軟な働き方を考える
17:40  終了予定

 

出演者情報

▼第1部 登壇者

鳥越 勝(とりごえ まさる)

1988年生まれ。12歳で難病ベッカー型筋ジストロフィーと診断を受けるが30歳まで隠して過ごす。現在は大手ハウスメーカーに勤めながら、YouTube『とりすま』にて難病•障害に関する情報発信を行い、また難病や障害のある方とその家族のためのコミュニティ•オンライン座談会の企画運営も行う。その他、難病•障害に関わる様々な団体の活動への参画やイベント登壇など、難病当事者だからこその多岐にわたる活動に取り組む。

 

吉川祐一(よしかわ ゆういち)

一般社団法人日本難病・疾病団体協議会 代表理事

20歳を過ぎた学生時代にクローン病と診断される。病気を隠して就職したが、体調悪化により4年で退職。失意のUターンの後にカミングアウトして転職し、現在まで就労を継続している。長期入院で過ごした相部屋コミュニティーを原点に、患者会活動にかかわるようになった。最近は組織や疾患にとらわれない難病カフェの活動も楽しんでいる。

 

重光 喬之 (しげみつ たかゆき)
難病者の社会参加を考える研究会(発起人)/ NPO法人両育わーるど 理事長

20代半ばで脳脊髄液減少症を発症し、2度の退職と5年の寝たきりを経て、2012年にNPO法人両育わーるどを設立する。2018年に制度の狭間で孤立する難病者の選択肢を増やそうと、難病者の社会参加を考える研究会を立ち上げる。趣味はSF小説と曲作り、疼痛によりせっかちさと円形脱毛症に拍車が掛かる。

 

 

▼第2部 登壇者

近藤菜津紀(こんどう なつき)
中学生で症状が出始めるが、20年目でようやく慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎)と判明。獣医師となり仕事を始めるも、なかなか思うように働けず、働くことについて考え始める。現在は、日本で唯一の「寝ながら獣医師」として介護ベッドで飼い主さんからの相談を受けている。飼い主さんの疑問に答えるYoutube『こんどうなつきの寝ながら獣医師TV』も配信中。子育て中の1児の母でもある。

 

谷田朋美(たにだ ともみ)
15歳の時にインフルエンザに似た体調不良に見舞われる。以来、四六時中症状が続いており、病院を点々とするが原因不明。大学卒業後、新聞社入社。28歳の時に3年間休職。症状との折り合いをつけながら、現在も新聞記者の仕事を続けている。

 

 

 

 

森一彦(もり かずひこ)
株式会社ゼネラルパートナーズ 就労移行支援事業所atGPジョブトレ大手町副施設長

17年前45歳の頃にクローン病と診断される。合併症は肛門狭窄、呂律が回らない等。
診断当時は外資系の広告会社に勤務していたが、診断後も10年勤務し、深夜残業が続いたことから転職。
現在は聴覚障害者と発達障害者の就労支援に従事している。
中国関係の友好団体、老人のカラオケ大会、バンド活動等も行っている。

 

 

▼第3部 登壇者

◎ファシリテーター

 真野俊樹(まの としき)
中央大学大学院教授 多摩大学大学院特任教授 名古屋大学未来社会創造機構客員教授
医師 総合内科専門医

内科医から社会課題をビジネスの手法で解決するお手伝いをするために、ビジネススクール等で教鞭をとる。また、難病者の社会参加を考える研究会にて座長を務める。

 

◎パネリスト

谷田朋美(たにだ ともみ)

(前述)

 

天畠大輔(てんばた だいすけ)

1981年広島県生まれ。1996年若年性急性糖尿病で救急搬送された病院での処置が悪く、心停止を起こす。後遺症として四肢マヒ、発話障がい、視覚障がい、嚥下障がいが残る。2017年指定障害福祉サービス事業所「(株)Dai-job high」設立。2019年立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程修了、博士号(学術)取得。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、2022年~立命館大学専門研究員。2020年「一般社団法人わをん」設立、代表理事就任。世界で最も障がいの重い研究者のひとり。専門は、社会福祉学、当事者研究。主な著書は『〈弱さ〉を〈強み〉に—突然複数の障がいをもった僕ができること』岩波新書、『しゃべれない生き方とは何か』生活書院。

天畠大輔公式ホームページ「天の畠に実はなるのか」
一般社団法人わをんホームページ

 

並木 重宏(なみき しげひろ)
東京大学先端科学技術研究センター 准教授

28歳で自己免疫性神経疾患を発症(現在も未診断)。留学中の2015年に病気が進行して歩けなくなり、科学者の道をあきらめる。半年間の入院後、車椅子で退院。大学に戻り、バリアフリー分野の研究者になる。現在は障害のある学生が利用できるバリアフリー実験室を整備している。将来的自分もそこで研究を再開したい。

 

 

 

 

森一彦(もり かずひこ)
(前述)

 

 

運営元

主催 難病者の社会参加を考える研究会

後援 一般社団法人日本難病・疾病団体協議会

運営 NPO法人両育わーるど

 

オンライン報告会2021の様子