エピソード

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30代女性・独身・一人暮らし 突発性で発症 治療歴13年

脳脊髄液減少症と診断を受けるまで10年。そして、そこから3年の闘病生活。病状に起因する「痛み」そのものが人間を変えるのではなく、訪れる痛みの種類が人格を変えていくことを痛感しながら、病状によって生まれる「痛み」以外の様々な出来事を「楽しむ」ことに専念している日々です。

人と自分を比較しない。同年代よりも人の痛みが分かる。そんな年齢の取り方ができていると達観できるようになりました。心を「無」にして、自分の身に降りかかる事の全てを自分にとって必要なことなのだと言い聞かせてきたため、だんだんと他者の言葉にも動じなくなってきました。別の世界から傍観する術を覚えたのかもしれません。

私は、家族の理解が得られなかったため、月10万円、家賃6万円の中で一人暮らしをしています。ぜいたくはできませんが、体力の回復にしたがって、一般企業で派遣社員として働くようになりました。休んでいた期間を思い「浦島太郎」のような気持ちで臨んでいます。

最近、体の痛みが減ってきた一方で、心の痛みに敏感になってきました。職場では周りの目も久々に気になるようになってきました。突然襲ってくる鬱症状が病気の治りがけの故のことなのか、職場環境によるものなのか。そして、そんな自分をどこまで許したらいいのか。症状の改善の先には、また違う難しさが存在していました。

私自身、気が付いたときには友達も減っていましたが、それよりも誰と接しても気持ちが通わない自分に戸惑っています。分かり合える人はいらないけれど、少しは分かり合える人が欲しい。一人では生きていけないことを嫌という程に痛感しているので、やはり人生の伴侶が欲しい。今はそんな気持ちです。

治療歴:BP0回、食塩水点滴半年、高濃度プラセンタ月2度2年
服用中:デパス、ロキソニン