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上肢障害

[ じょうししょうがい ]

この障害になる確率、日本で約199人にひとり

上肢、つまり肩から手の指先までの部位が病気やけがで損なわれた状態。歩行や筆記など日常的に必要な動作が困難になる。障害の程度には個人差があるため、どんな困難があり、どんなサポートが必要かも人によって異なる。介助以外にも見守るなど、相手に応じた臨機応変な対応が大切。

障害概要・数値の出典元:平成23年生活のしづらさなどに関する調査(厚生労働省)[2016年10月21日参照]
※出典元から参照した上肢機能障害者数の数値は、脳原性運動機能障害による上肢機能障害者を除いた数値。

MY STORY

生まれたときから両腕に障害があったSさん。
社会福祉を専攻している大学院生で、
ミュージカルやクラシックコンサートを鑑賞するのが趣味だそう。
Sさんが考える、上肢障害との付き合い方は?


-今抱えている障害はどんなものですか?その障害にいつ気づきましたか?

生まれた時から、右腕は普通の人の半分くらいの長さで、左腕は肩関節から指先まで欠損しています。生後10ヶ月くらいの時に、くっついていた指を切り離す大手術をしました。幼いころは自分に「障害」があるという認識がなく、自覚したのは中学生くらいです。

-生活する上で困ったことは?こうしてほしいと思うことは?

着替えやお手洗い、お会計など日常生活の動作がうまくいかないことがあります。そのため、ウエスト部分がゴムになっているズボンを着たり、フックなどの改造道具を使って服を上げ下ろすなど、工夫して生活しています。カフェのトレーの持ち運びなど一人ではできないこともあるので店員さんが「お持ちしましょうか」と声をかけてくれるとすごく助かります。

-これから叶えたいこと、夢を教えてください。

障害がある人にも趣味や生きがいを持ってもらえるような場所づくりをしたいです。実はそう思いはじめたのは、サックスを吹きたいという私自身の夢がきっかけなんです。昔、足でペダルを踏んだら音が鳴るサックスの改造を試みたのですが、あとちょっとのところで実現せず悔しい思いをしました。そういう障害がある人の「あの楽器を演奏してみたい」「あのスポーツをやってみたい」という憧れを叶えるために、どうすればできるかを一緒に考えて、夢の実現をお手伝いしたいです。そして私のサックスの夢もいつか叶えたいと思います。