エピソード

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20代女性・独身 一人暮らし 原因不明 診断まで3年 診断後闘病1年未満

高校3年生の受験期に発症し、効果的な治療を受けられない中、なんとか勉強をして大学に入りました。現在は、欠席や休学を挟みながら大学に在籍しています。早く回復して、まずは普通に大学に通えるようになりたいです。

体や心が本当に辛い時は、誰にも助けを求められず、自分を追い詰めてしまうことを繰り返してきました。一人暮らしなので電車に乗ることもできず、病院に行けないこともあります。それでも、何とか誰かに連絡を取って助けを求めたり、体力を振り絞って片道4時間かかる実家に帰って休養したりして日々の生活を保っています。

現在付き合って1年になる彼氏がいます。体調が悪い時には看病に来てくれるなど、日頃から私を支えてくれ、何より好きな人と一緒にいられる喜びを感じています。しかし、やはり病気のせいで二人の間に困難が生じることもあります。「病気にならないと絶対にわからない」という思いや、病気によるストレスや不安から彼に八つ当たりをしてしまうことも。そんな時は、いつも自己嫌悪に陥ります。

まだ若くて仕事も一生懸命で友達が多い彼の人生の大切な時間を、病気がちで悲観的になりやすい私との付き合いに使ってしまっていいのか。別れた方がいいのでは、と彼に伝えたこともあります。衝突を何度も経験し、そのたびに多くのジレンマを二人で乗り越えてきました。今でも不安がまったくないわけではありませんが、今ある喜びや楽しみ、生きがいを自ら手離さず、それらの有り難みを伝えながら前を向いて生きていきたいと思っています。

母が脳脊髄液減少症を積極的に調べてサポートをしてくれたり、姉が治療に付き添ってくれたりと家族の理解があるので、実家に帰ったときも、病気で何もできない後ろめたさを感じずに過ごせます。家族として、これ以上ないくらい普通に接してくれるのがとてもありがたいです。

大学や地元の友人など、親しい人には「こういう状態なんだよ」と、病気のことをやんわり伝えるようにしています。学業や仕事の場面では、やる気はあるけど体がついてこないことを、具体的な症状を交えながら説明するようにしていますが、病状を伝えることの難しさを、プライベートとはまた違った形で実感しています。

この病気は目に見えない症状が多く、周囲に理解をしてもらうことがどうしても難しいです。それでも少しずつ自分から発信していくことで、道が開かれるのではないかと信じています。

治療歴:BP1回
服用中:サインバルタ、トリプタノール