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30代女性・夫 落下事故で発症 診断まで11カ月・治療歴6年

診断まで11ヶ月、診断後の闘病は6年になります。闘病中は激しい苦痛に耐えることに精一杯で、前向きなことは一切考えられませんでしたが、カウンセリングを利用して「遠慮なく嘆く」ことをしていました。つらさを言語化したり文章化したりすることで、気持ちが楽になる気がしました。

初回のBP後に、寝たきりでない生活が出来るようになり、失った人生(仕事と人付き合い)を立て直すべく、持っていた資格を活かして少しずつフリーで仕事を始めました。また、病気に理解のあるパートナーがほしいと思うようになり、意識的に外に出る機会を増やしました。

結婚相手とは寛解期に知り合いましたが、早い段階で病気の説明をして、生活するうえで注意事項を抱えていることを話しました。病気が良くなってきているのならと、病気のことはあまり気にかけずに結婚を決めてくれたようですが、結婚後にも悪化の波があり、BPをするに至るなど、夫とその家族にはかなりの負担をかけているという思いがあります。体調の悪化により、仕事や将来の展望については足踏み状態です。子供については、一時的に考えるのをやめています。

夫婦の共通意識として、長い目で見て体調が悪化しない生活をすることを心がけています。現在は家で療養中のため、日々の仕事は家事がメインです。食洗機、衣類乾燥機、電気ケトル、ルンバなとの電化製品をできるだけ揃え、家事にかかる体力を極力減らし、買い物は生協やネットスーパーの宅配サービスを利用しています。お金はかかりますが、少しでも体調を崩さないこと、寝込まずに生活できることを優先しています。

友人や知人には、事故の後遺症でしんどい時があるという伝え方にとどめ、あまり病気のことは話題にしません。家族以外に「しんどい、できない」と伝えることが心理的に難しく、人付き合いが狭まります。今後は、もう少し“病気ありきの自分”で人と関わっていきたいと考えています。 治

治療歴:BP2回、生食パッチ・星状神経ブロック注射・生理食塩水点滴を不調時に適宜
服用中:イブ、バファリン、リーゼ、マイスリー
社会制度利用:障害基礎年金