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筋ジストロフィー

[ きんじすとろふぃー ]

この疾患になる確率、日本で約5003人にひとり。

筋肉の細胞が弱体化し、徐々に筋力を失っていく疾患。遺伝子の突然変異によって起こる。疲労や筋肉痛が生じない範囲なら日常生活の制限はなく、在宅でのパソコン作業などもできるが、イメージが先行して誤解を受けやすい。

疾患概要・数値の出典元:一般社団法人 日本筋ジストロフィー協会ウェブサイト、難病情報センター「筋ジストロフィー」、厚生労働省「平成27年度 厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会(第7回)資料」[2018年3月1日参照]

MY STORY

10歳のときに筋ジストロフィーを発症したOさん。
大手外資系IT企業で働くかたわら、
歌手活動にも精を出し、最近は車椅子ガールズユニットも立ち上げました。
そんなOさんが考える、筋ジストロフィーとの向き合い方とは?


-Oさんにとって筋ジストロフィーとは?

赤ちゃんに戻っていくみたいな感覚です。筋肉が徐々になくなり、以前はできたことができなくなっていくんです。「どうして私だけが…」と悔しさや悲しさを感じることも多々ありましたが、最近は、病気だから生きることに向き合え、病気だから出会える人がいて、病気だからできることがある、というこの状況に感謝する余裕もできました。けどやっぱり、また走りたいし、歩きたいなって思います。

-価値観が変わったきっかけは何ですか?

「人生には今しかない」と気づけたことがきっかけです。この病気はどんどん進行していて、今できていたことが1年後できるかどうかわからない。自分の手でご飯が食べられること、自分の足で歩けること、自分で呼吸ができること。当たり前だけどすべてが当たり前じゃない。そう思ったら不自由ながらも今がとっても尊く思えてきたんです。 もちろん歩けていた昔に戻りたいなと思うこともあるし、病気の治療法ができているかもしれない未来に行きたいなと思うこともある。でも、それができないからこそ、今の自分を受け入れて、今できることに感謝していこうと思ったんです。

-まわりの人に知っておいてほしいことは?

見た目でイメージを決めつけずに、リアルな私たちを知ってほしいです。車椅子に乗っているというだけで「かわいそう」「大変ねえ」と言われることもありますが、ただできないことが人より少し多いだけで、「障害や難病がある=何にもできない人」ではありません。できないこともあるけど、できることだってたくさんある。そういう世間のイメージを変えたくて、講演・歌手活動や車椅子ガールズユニットの活動をはじめたんです。