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高次脳機能障害

[ こうじのうきのうしょうがい ]

この障害になる確率、日本で約471人にひとり。

病気や交通事故などのさまざまな原因で、脳が部分的に損傷を受けたために起こる、言語や記憶などの知的機能の障害。新しいことが覚えられない、注意力や集中力の低下、感情や行動の抑制がきかなくなるなどの精神・心理的症状が出ることも。外見からはわかりづらいため周囲の理解が必要になる。

障害概要・数値の出典元:高次脳機能障害情報・支援センター(国立障害者リハビリテーションセンター)[2016年10月21日参照]

MY STORY

高次脳機能障害と知的障害、てんかんの症状があるTくん。
小学生の時は体力の問題で休むことも多かったけど、
今では毎日学校に通えるようになったそうです。
Tくんとお母さんに、お話を聞いてみました。


-障害がわかったときのことを教えてください。

3歳の時に集団食中毒によって脳にダメージを受けたことがきっかけで障害を抱え、本人は4歳の時に自覚したのですが、「病気する前に戻りたい」と言われ親子で泣きました。(お母さん)

今はそれが当たり前になったので、逆に自分の障害を意識することは少なく、「いつものこと」という感覚です。(Tくん)

-生活していて困ることはありますか?

急に疲れてしまうので体調の見通しが立たなかったり、記憶力が低いという症状も抱えているので、ちょっと先の自分を考えたり、振り返ったりするのは難しいみたいです。待ち合わせ場所を忘れて遅れてしまうことはよくありますね。(お母さん)

-まわりとの間に壁を感じることはありますか?

幼稚園では感じませんでしたが、小学校では勉強面での遅れや体力面の問題で早退や欠席などが多く、少し壁を感じることもありました。今は体力も増えたので、毎日学校に通えています。(Tくん)

また発症した時、住んでいた地域で初めての食中毒事件だったので、私たちが言うよりも先に報道で大々的に広がってしまい、私自身が「聞かないでオーラ」を出して地域の人との間に壁をつくってしまいました。でも、Tがおかまいなしにまわりを巻き込んでいってくれたおかげで、周囲が温かく接しようとしてくれていることに気づけ、オープンに暮らせるようになったんです。(お母さん)