脊髄損傷
[ せきずいそんしょう ]この障害になる確率、日本で約1270人にひとり。
けがや病気で脳と身体をつなぐ太い神経が傷つくことで発症する。傷ついた部位によって症状はさまざまだが、車いすが必要になったり、排池にサポートが必要なことも。リハビリで生活の自立度をあげることができるが、日本ではまだ職場への復帰率が低いのが課題。毎年、患者数は5000人以上増えている。
障害概要・数値の出典元:労災疾病等医学研究普及サイト(独立行政法人労働者健康安全機構)[2016年10月21日参照]
MY STORY
15歳の時に首の脊髄を損傷したSさん。
自ら動いて夢を叶える人が増えることを目指して、
シェイクハートプロジェクトという団体を立ち上げたそうです。
そんなSさんが、明るくなれたきっかけとは?
-Sさんが脊髄損傷になった原因は?
中学校の卒業旅行中に、プールの飛び込みに失敗したのがきっかけで脊髄損傷になりました。15歳という多感な時期だったので、かなり落ち込みました。「今後どうすればいいんだろう」と頭が真っ白になり、自殺も考えましたね。今考えると、この体で何ができるのか、を一番真剣に考えた時期だったと思います。
-立ち直ったきっかけは?
大学入学です。何の思い出もつくれなかった暗闇の高校時代を経て、当時の私は「このままじゃいけない」という想いを強く抱えていて、「授業ひとつにつき一人に声をかける」というマイルールを決めたんです。そうやって自分で動くようになったら友達も増え、楽しい思い出をたくさんつくることができました。
-生活していて一番困ることはなんですか?
トイレです。私の場合は胸から下の筋肉を動かせないので、お手洗いのコントロールもできない状況にあり、お腹が冷えてしまった時なんかは本当に困りますね。近くにトイレがないと大変なので、24時間使える車椅子用トイレや多目的トイレの数がもっと増えてほしいなと思います。