世界希少・難治性疾患の日(RDD) 特別開催 「障害・難病」と「はたらく」を考える~THINK DIVERSITY~
世界希少・難治性疾患の日(RDD) 特別開催
『障害・難病」と「はたらく」を考える~THINK DIVERSITY~』
開催報告
2月25日に、世界希少・難治性疾患の日特別開催(RDD)「障害・難病」と「はたらく」を考える~THINK DIVERSITYが無事に開催されました。 ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。 イベントでは、希少・難治性疾患、そして障害や難病に関する意識向上と、多様性を尊重した働き方について、多くの言葉が交わされました。
イベント内容詳細
THINK DIVERSITY ワークショップは下記の流れで進行します。
・1グループ3~5人に、ひとりの当事者役を提示します。
・グループは、当事者役のシンプルな情報を元に、その方の心理・日常・就労について想像し、話し合います。
今回のテーマは以下の3つでした。
①「病気があることによる過去の葛藤」
その人が過去に経験した【病気との葛藤】を想像し、話し合います。 その人の現在の姿だけでなく、過去の経験にも思いを馳せ、相互理解を深めます。
②「就労において、この人自身が感じている不安」と「就労において周囲の人が感じている不安」
就労に関わる当事者自身や周囲の不安に焦点を当てます。
③「安心して働くために、【お互いに】できる働きかけは何か?」
1st discussion (知らないを想像する)
皆さんの想像と ご本人の声
問1 この人は過去にどんな「葛藤」が あったと思いますか? (生活面、仕事面、人間関係、 心身に対して、過去どのように考えていたかを想像して みてください) | 問2 この人や同じ職場の人は、働く上で、 現在どんな「不安」があると思いますか? | 問3 お互いに「安心」して働くために、 あなたができる「働きかけ」は 何だと思いますか? | |
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グループA・Oさん 病名: 黄斑(おうはん)ジストロフィー 就業状況: メーカー企業のセールストレーニング(企画・実施) 発症年齢: 19才(手帳取得は23才) 発症時の状況: 大卒のタイミングより、進路再検討(ゼロベースでの見直し) 現在の症状: 白杖が必要な一歩手前 | ・病状が進行していった場合に、どういった生活になるのか。 フルブラインドでも音声でスマホが使える、等の情報を知らないと本も読めないのではないか? スマホも何も使えないのではないか?など情報がないことからくる不安があったのでは。 他の人のように稼いでいけるのか?悩んでいるうちに症状も進んでいく… ・発症が大卒のタイミングなので、就職できるのか、社会参加できるのか。 かなり不安を感じると思った。 ・若いときに発症しているので、周りの人たちは就職活動、就職、恋愛、将来の話をしているときに 自分だけ取り残されている感じが、葛藤としてあったのでは。 ・進行性でだんだん見えなくなっていくということだと、生活が不自由になっていく中で、 自分の生活スタイルをつかまなくてはいけない、就職できたとしても全盲になったとして、 仕事を続けられるのかという不安もあったのでは。 | ・営業職の方への研修をする仕事ということで、自分の疾患を理解していない、 慣れていない研修受講生との意思疎通やコミュニケーションに不安を感じそう ・症状が進行した場合に仕事を続けられるのか。 キャリア形成、収入が増えるように動いていくことが難病者ではない方と同じようにできるのか? どこまで同僚や上司が自分の症状について理解してくれるのか。 症状が進行したら仕事が減るのでは。 ・職場の人の立場からすると、職場の人は普通に見えていて、見えない世界が想像できない。 どのくらいのサポートが必要で、何に気を付ければ良いのかわからない。 そのため助けすぎたり、助けが足りなかったりするかも。 ・白杖を使用する一歩手前だと、周りからどんなサポートが必要かわかりにくい。 紙を拡大するのではなく、データを送ってほしいなど、想像が及ばないゾーンがある。 ドライブ行って来て楽しかった、という話をしても良いのかもわからないかも。 ・本人としても気を使われすぎるのは嫌だと思うし、職場の人としてはこの話をしていいのか。 | ・本人がこうしてほしい、こういうデータでいただきたい、というのを安心して言える職場が必要。 積極的に言っていいよという職場だと良いと思う。 ・自分はこういうことが不自由なのでこれは手伝ってほしいが、これはできるのでこういう仕事を 回してくださいと共有しておくのも大事。進行性の病気だと状況が変わると思うので、自分に関する 情報のアップデートも必要だと思う。 ・就職するときに自分の取り扱い説明書を渡す話があるが、それをアップデートしないといけない。 ・言える環境、雰囲気も大事だが、合理的配慮を申し出たときに新しい仕事をもらうチャンスが なくなるのでは。職場の人は自分の症状について知るために働いているわけではないので、 自分のことについては明文化して伝えるのが大事。 ・ギブアンドテイクのコミュニケーション。 要求だけではなく、これをしてくれたらこの仕事ができる、と伝える。 |
Oさん ご本人の声 | ・職場で認められる成果を示せないのは、障害のせいか、能力のせいか、 割り切れない自分にイライラ ・目が悪くても「できる」ことを見つけられない周りがいけないのか ・能力あることを「みせる」ことができない自分が悪いのか | ・チャレンジ・再現性 ・周囲への影響力を、継続的に発揮できる 「心技体」か? | ・「心技体」それぞれを最大化するための 感情的知性(EQ)・グロースマインドセットの醸成 阻害要因となる「フィックストマインドセット」に対処する |
グループB・Mさん 病名: クローン病 就業状況: 昨年末で65歳の定年退職後、難病者の社会参加を考える研究会、方正友好交流の会などの社会活動+趣味活動で日々を過ごしている 発症年齢 :45歳 発症時の生活状況: 外資に買収されてリストラ続きの会社に勤務、娘が高校生・息子が中学生、住宅ローン4/5残あり 現在の症状: 中程度以上の活動期、下痢と便秘が極端に現れる、体力のガソリン切れが急に起こる | ・働き盛りでの発症は、生活の不安が一番では。このまま働けるのか? 自分の居場所がなくなるかも?という不安。 ・トイレの時間や予期せぬ症状に対するしんどさ。 ・リストラ続きの職場だと同僚にも相談しにくかったのでは?ご家族にも言えなかったのでは? | ・65歳までちゃんと働けていたことから、定年退職後は不安は和らいだのでは。 ・お子さんに心配をかけることは減ったのかな。お子さんは親の体調から自分の進路に対して 気を遣う年齢ではある。 ・加齢に伴う体調変化も出てくる。老後にも意識が向いていく年齢。 不安の方向性が変わってきたのでは。 | ・病気を開示することで周囲は配慮できるのでは。 開示されていれば、本人に質問すればいいと思う。 ・質問していいのか(何が辛いか、周りはどうしたらいいのか)が分からないと対応が難しい。 ・症状の波は個人差があるので、本人と対話していくことでしか分からない。 諦めないでコミュニケーションをとり続けることが大切では。 ・弱みを出す難しさがあるとは思う。 |
Mさん ご本人の声 | ・発症して頭をもたげた「自分は何者なのか」という想い ・同僚からの年賀状が激減、自分は「立場」として生きていた、 世間とはこういうものかと実感 ・休職すべきか否か ・病院を変えるべきか否か | ・どこまで負荷をかけて仕事をお願いできるのか分からない ・なにを配慮したら良いのだろうか ・仕事が遅いのは病気のせいか、元々の性格か、年齢のせいか?! | ・自分のトリセツ(症状、治療方法、配慮事項、仕事のスタイルなど)を 積極的に周囲に伝える ・自分の弱みを積極的に開示することで、 誰もが弱みを言いやすい安心・安全な仕事環境を作る |
グループC・Tさん 病名: ベッカー型筋ジストロフィー 就業状況: フリーランス(YouTube・動画編集・イベント登壇等)自宅で仕事 発症年齢: 遺伝性の疾患なので生まれつき。小学校低学年で違和感、12歳のときに 診断発症時の状況: 12歳のときに食中毒がきっかけで発覚。小学校低学年から症状の自覚はあったが誰も理解してくれず、病名がわかった時には 「やっぱり周りと違うのか」という納得感・安堵感 現在の症状: かなり疲れやすい(体幹も弱いため長時間の座位がしんどい)短距離しか歩けない(3年前から車椅子ユーザー)、自宅では立ち歩き(たまに室内で転倒) 階段の昇降はほぼできない | ・12歳に診断、年齢的にもアイデンティティに悩まれたのではないか。 ・小学校低学年から症状の自覚があり、診断され納得感・安堵感があったとのこと。 悩んでいたことに名前がついた、という安心感を想像すると、それまでのモヤモヤが大きかった のではないか。精神的に達観されていたのだろう。 ・「誰も理解してくれず」とあるので、友だちが作れずに独りぼっちになったのかも。 身体的だけでなく精神的にもつらかったのではないか。 ・外遊びもしたい年代ではないか。一緒に出られない、といったこと。 ・12歳で診断、安心とともに、将来への不安もあったのではないか。 | ・フリーランスの立場がご本人にベストであれば、不安はないかも。 フリーランスの不安定さはあるのかも。 ・現在の症状、疲れやすい、長い座位がしんどい、ということから、働ける時間は長くないのかも。 動画編集の納期がタイトだと大変そう。車椅子ユーザーということで、イベント登壇がオンサイト だと移動も大変さがあるのでは。エレベーターなど、初めての場所も不安があるのでは。 ・身体症状から通勤は厳しそう。コロナ禍で整備されたとはいえ、在宅勤務ができる会社も少ない のでは。 ・フリーランスを選ばれているのは、どういう背景からだろう。 | ・フリーだと「同僚」はいないかも。動画編集などを依頼すると想像すると、依頼主はこの方の 体調のことを知っているか?依頼主から相手のことを配慮するのは難しいかも知れない、ご自身から 伝えるかどうかで変わるかも知れない。 ・依頼主としては、依頼先への配慮をどの程度していくのか。 ・依頼主として、知っていれば、納期への配慮などはできそう。クオリティに信頼を置いて やりとりする。必要な配慮は伝えてもらう。 ・イベント登壇の日に体調の具合で登壇できない可能性がある。録画を流したり、他の方が 代理できるようにしておく。(登壇側も依頼側も) ・疾患のありなしによらず、双方の状況を伝え合うことは大事。 |
Tさん ご本人の声 | ・病気について周囲に伝えるかどうか。(特に見た目で分からない病気のため) ・30歳まで言わない(隠す)という選択。就活時にも隠していて入社後 も特に言わなかった。 ・体力的に厳しい働き方をしていて無理もしていたが、 誰にも言えずにうつ病になった。 ・(病気をオープンにしてから)全国転勤は難しいとして地域一般職に降格。 ・時短勤務•フレックス勤務・リモート等で働くことを提案したが認めて もらえない。→退職 | ・フルタイムで働くのは厳しい。フレックスだとありがたい。 ・出社に体力を使いたくない。フルリモート希望。 (そもそも車椅子で通勤ラッシュは無理) ・長時間、座っているのがしんどい ・必要な休憩だとしても気持ちの問題と思われたり、サボっていると思われて しまうのでは?特に見た目でわかりにくいため。 | ・病気についての説明•セルフアドボカシー ・できないこと•難しいことははっきり伝えて、できることにはしっかり 取り組み成果を出す。 ・フレックス•リモートなど代替手段の提案 |
グループD・Nさん 病名: 甲状腺がん 就業状況: 自身のがんなどの罹患経験から得た知識や体験談を、市民や医療者、製薬企業で活躍されている皆様へ、伝える講演や、一緒によりよい医療を考える研修を 企画・運営しています 発症年齢: 疾患が確定した年齢46歳(発症は42歳ころと推定) 発症時の状況: 過去にもがんの罹患経験があるので、心理的不安や動揺はさほどなし。 いくつかの組織を運営する立場で、業務が立て込んでいたため、2週間程度と言われた治療(入院)計画が立てられない状況があった。 現在の症状: 自覚症状はなし。毎日3回の服薬と、3か月ごとの通院。1年ごとにCTなどの通院による検査をしている。 | ・なぜ自分が何度も罹患してしまうのか ・仕事を急に休むことによる周囲に負担を掛けてしまう ・最初の発症はいつ頃か、それにより考え方も変わるかも ・転移してしまったのではないか、という不安や克服した後の不安もあるはず ・昇給・昇格への不安もあったはず ・発覚するまでの間の不安が大きいのでは ・再発は受け止められるが最初は病気に対する恐怖は大きいはず ・家族がいればお金の問題も大きいのではないか | ・再発のリスクの恐れ ・体力が落ちて仕事が出来ない不安がある ・大きな仕事を任せて良いのか ・無理をしていないか周囲がわからない ・声が出なくなることへの負担 ・指定難病ではないので治療費をどう負担するか ・自分が抜けて仕事が回るのか ・自分が今この仕事をやっても良いのか ・自分が任せられている役割とやるべき仕事の間の葛藤 ・家族の生活に対する不安 ・お金の問題を調べていくことが出来るか | ・がんの患者は2人に1人なのに広がらない、つまりカミングアウトが出来ない人が多いので、 やりたいことをやれる時期に出来るようにスムーズな引継が出来る体制をつくる ・服薬経路が人によって異なるので周囲への理解を促す ・困っていることをさり気なく声掛けをしていく ・共有出来る雰囲気をつくる ・経済的な部分を担いながらやっていく ・少しでも本音を言いやすい環境をつくる ・上司なら1on1の時間を設ける ・互いの尊厳を守る ・オープンに話せる環境 ・お互いに相談し合えることが必要 ・チームで動いているから誰でも話し合える雰囲気 ・何が辛いかを話し合える職場 ・突発的な受けの関係がどこまであるかを作る ・属人的にしない取り組みが必要 ・自分自身の「トリセツ」を作っていくのが重要か |
Nさん ご本人の声 | ・入院やさらに転移が見つかり重篤な状況になった場合に組織の存続が厳しい ことから、組織の解散、縮小化を推進。 ・従業員の解雇、就労先支援に向けた調整 | ・組織の規模を大きくしないと決めていることから、組織の将来性や、 見込めないキャリアップではないかと推測。 | ・組織の「頭脳」になる部分への関わり、協働化。 ・受動的意識からの脱却と、率先した企画の提案や、強い推進力を 期待しています。 |
2nd discussion(知らないを知る・対話)
考察しご本人の実際の声を聞いて何を感じましたか?
ご本人も交えて自由に話してみましょう
グループA Oさん (黄斑(おうはん)ジストロフィー) | |||
【コメント】 問2でOさんが「チャレンジ・再現性・周囲への影響力を、継続的に発揮できる「心技体」か?」という回答をしていて、 「継続」というのが自分にとっても課題だと思った。 目はつかうと疲れるので、同じパフォーマンスを出し続けること、仕事を続けるのが大変だと思った。 【Oさん】 継続するために、「目のために目以外のところでカバーする」ことを意識している。PC操作でショートカットキーをつかう、 一度勉強したことを再度ネットで調べたり勉強しなくても良いように少ない回数で習得する等。 【質問】 ディスカッションの中で、同僚や上司がこういう話をしない方が良いのでは、という話が出ていたが、小澤さんご自身としては 気を遣われたり、気になることはある? 【Oさん】 ・結論としては「ある」が、自分の目のことだけではなく、他の同僚にも配慮すべき話題がある。 ・転職した後、目が悪いということを話そうとしたら「だから、どうしてほしい?」と聞かれた。 前職では空気を読んでほしいという表現しかしていなかった。自己表現しなければいけないと思った。 【質問】 病気的に遺伝することもあるとのことだったが、こちらについてはどう思われるか 【Oさん】遺伝だろう、と言われている程度。先天性だが20歳前後で出てくる病気だと言われている。 100パーセント遺伝するわけではない。今ある情報が正しいのか。子供に関してはセンシティブにはなるが、 そこに大きな思考を巡らせることはない。 | |||
グループB Mさん (クローン病) | |||
・「自分は何者なのか」 ➡それまで仕事しかしてこなかった。一旦休みというフェーズに入った時に人生について改めて考えた。 休職を申し出た上司から「家でぶらぶらしてても仕方ないので来たい時に来なさい」と言われ、時短勤務にしてもらえた。 上司に恵まれていたと思うが、激務の職場であることは変わらなかったので、障害者支援の仕事に転職した。 ・トリセツの共有 ➡自分の病気にまつわる様子や失敗談などを積極的に開示した。 同じ病気で非開示で働いていた同僚いて、声かけられたりした。みんなが自分のことを話しやすくなればいいと思う。 ・仕事が出来ないのは、病気のせいか、疲れているからなのか、治療のせいなのか、年齢のせいか、元々の能力的な特性なのか、 わからなくなる。 ➡どの疾患も同じかもしれない。加齢に伴い、年齢のせいにするのもありでは?と思うようになってきた。 | |||
グループC Tさん (ベッカー型筋ジストロフィー) | |||
【Tさんより】 会社員から昨年7月にフリーランスに切り替えられた。コロナ禍でフルリーモート ・フレックスが適用されかけたが戻ってしまった。 ・子どもの頃、サッカーを辞めさせられたりもあった(病気がわかっていなかったころ、コーチより)。 ・必要な休憩のとりにくさ、リモートだと休憩しやすいが、出社メインだと休養のための休暇取得が増えてしまう。 【グループで出た感想】 ・コロナ禍は働き方の切り替えのチャンスだったのに残念。制約のある方の活躍の場が広がるはずだったのに。 ・「トリセツ」は誰もが大事、相手に説明をしなければならないことがある。言ってはいけないのでは、と思って伝えることを控えてしまう。 自分にできないことがあれば相手に伝えることの大事さを理解した。 ・できないことは伝えつつ、できることでは成果を出す、というコメントが印象に残り、プロフェッショナルな意識を感じた。 勤めている職場では、短時間やフレックスが利用できる制度もあるが、働く側から伝えてもらわなければならない。 伝えても不利にならない、と感じてもらえるようなことが大事。 労働環境の制度設計として、フルリモートもフルタイム勤務としてはよいのでは、と思う。 ・希少・難病疾患を患っている。転職時に疾患名と就業条件を提示することができた。 裁量労働時間制・完全在宅勤務で体調に合わせて働くことができている。月1回は出社するようにして、仕事では、他の方にはできないような 企画提案をしようとしている。 | |||
グループD Nさん (甲状腺がん) | |||
【感想】 ・従業員に対する考え方にハッとした ・事業主側の想いは馳せてはいなかった ・パートナーを元に考えていくのが大事なんだと思った ・一緒に働く上ではNさんのマインドは大事だと思った ・従業員側と共通点はあるかと思った ・自分の役割は何かを確り考えられていると思う ・自分自身をどう伝えられるかが改めて重要だと思った ・上手にカミングアウトする方法が大事だと思った ・制約条件があるからこそコミュニケーションが出来ているのは素晴らしいと感じた 【質疑応答】 Q1:経営者は相談できる人はいるのか? →A1:ネット・SNSでつぶやく→そこで仲間に助けてもらう Q2:休めないことは? →A2:休めないこともあるし、それはどちらかを選択するなので、経営者ならではの良さでもある Q3:大きくしないと決めていることで出来ることもあると思ったが、チームメンバーとの関わり合いはどうか? →A3:(プロジェクトを)やめたくなったら辞めて良いし、やりたくなったらやっても良い、そのコミュニケーションを密に行っている |
イベントを振り返って(運営スタッフの声)
参加者の皆様には、難病や障害と共に生活している当事者の事前情報を基にグループディスカッション「葛藤(過去)」・「不安(現在)」・「働きかけ(未来)」を考えて頂いた事に感謝申し上げます。
難病が同じであっても当事者の背景や環境などで「葛藤」や「不安」は様々だと改めて知り得ました。また、難病が違っていても似たような葛藤、不安があったりもします。
参加者ができる「働きかけ」で印象的なワード「難病があってもなくても話しやすい雰囲気を作っていく」が参加者の方から挙げられとても距離感が縮まった印象を受けました。一般的に話しやすい雰囲気作りは良く耳にしますが、多くの健康な方々は難病について「話しやすい雰囲気」なんて考える機会が無いのかもしれません。
他「病気についての説明」・「自分取説」の作成や自ら周囲に説明開示をしていく事で当事者側からも距離を縮めていける事を再認識しました。
勤め先等で一緒に働く仲間達が将来私達と同じ思いをする事なく相互理解し、「難病があってもなくても話しやすく、働きやすい雰囲気を作っていく」を実現する為にも未来志向で多くの企業様に「THINK DIVERSITY~知らないを想像する・知る・対話する~」を研修等で取り入れていただければと願っております。
(社会人メンバー・小川慎二郎)
みなさま【「障害・難病」と「はたらく」を考える~THINK DIVERSITY~】にご参加いただき、ありがとうございます。
RDD紹介や難病の現在地についての発表の時間においても、みなさま真剣にお聞きいただき、大変ありがたい時間でした。その後、ワークショップと全体共有に進んでいきましたが、さまざまなご意見や疑問が出ていて、私自身も学びが多かったです。
「働く上での意思疎通に不安があるのでは無いか」「周囲への相談に不安があったのか」など、参加者のみなさまが、積極的にご本人・周囲にとって「どうすることが良いのだろうか」と考えていく姿勢が、お互いの関係性にとって良い効果を生み出していくのだと感じました。
実際の日常では、効率的な答えを求めてしまうかもしれません。しかし、今回のように、すぐに答えが出るわけでは無いテーマに対して、お互いが歩み寄り、対話を重ねていく時間がとても大切なのでは無いかと思いました。
当事者の方からは、「実はそんなに日常生活の不安は無い」「周囲の期待や認識に対して、ギャップの解消が大変」「仕事への成果に対してやることはちゃんと明確にして、責任を持つようにしている」など、私が想定していなかった回答もありました。
このようなリアルな声を聴き、今後どういう考えや行動を実践できるか考えていくこと。それが、多様な生き方を模索する上で、あらゆる人にとって肝心になってくるのだと思います。
(社会人メンバー・大塚翔)
世界希少・難治性疾患の日(RDD)とは
本イベントは、世界希少・難治性疾患の日(RDD)の記念イベントとして開催されました。
希少・難治性疾患とは、患者数が少ないことや、病気のメカニズムが複雑なことなどから、治療・創薬の研究が進まない疾患を指します。 Rare Disease Day (世界希少・難治性疾患の日、以下RDD)は、より良い診断や治療による希少・難治性疾患の患者さんの生活の質(QOL)の向上を目指して、スウェーデンで2008年から始まった活動です。 現在は述べ100カ国でRDDが開催されています。日本では、2010年の東京開催を皮切りにして、毎年着実に開催地域が増えています。 来場者・参加者は、患者・家族や関係者に加え、医療従事者、医薬品研究開発者、これから本領域にて研究開発を志す方々、そして一般の皆様まで多種多様です。 RDDは、希少・難治性疾患患者・家族と一般社会をつなぐことのできる企画として、年々その認識度・重要度が高まっています。(RDD JAPAN HPより引用)
RDD Japan 2024 パネル一覧
https://rddjapan.info/2024/panel/
イベント案内
Rare Disease Day(世界希少・難治性疾患の日)イベントとして、NPO法人両育わーるど主催のオンラインワークショップを開催します。
日本では9人に1人の割合で、なにかしらの障害や難病があると言われています。
しかし実際に出会える機会は少ないのではないでしょうか。
その人々は何を思い、どのようなキャリアを歩んでいるのか。
このイベントでは、障害や難病のある私たちの日常や就労に焦点を当て、チームごとの想像ディスカッションを通じて相互理解を深めます。
■開催詳細
◇日時:2024年2月25日(日) 14:00~16:00
◇定員:25名(申し込みが定員に達した段階で募集は締め切ります)
◇参加方法:ZOOMによるオンライン
◇対象:
・希少・難治性疾患の当事者・ご家族・関係者の方
・希少・難治性疾患について関心をお持ちの方
・希少・難治性疾患の方と働きたい企業や団体の方
◇お申し込み:https://td240225.peatix.com/
◇内容
1.開催挨拶・団体紹介
2.RDDについて紹介
3.ワーク説明
4.THINK DIVERSITY ワークプログラム実施
5.アンケート実施
6.閉会挨拶
◇過去に開催したプレイベントのまとめ記事
https://ryoiku.org/eventreport/231120/
◇連絡事項/注意事項
・イベント当日、無料のオンライン会議サービス「zoom」を利用しますので、各自ダウンロードをお願いします。
・進行妨害・勧誘行為、その他、主催者が不適切と判断する行為があった場合は、主催者にて強制退出とさせていただく場合がございす。
・申込時のアンケートは、取得した個人情報は個人が特定できないようにしたうえで、難病や障害のある方の社会参加・就労環境の向上のために、主催者および共催者にて活用させていただく場合がございます。その他にこのデータを許可なく他団体等に供与したりすることはありません。またこれらの個人情報の取扱については細心の注意を払わせていただきます。
・参加者の方にはディスカッションに参加して頂きます。できる限り、マイクとカメラもご用意ください「聞くだけ」をご希望の方は、お申し込み時にお知らせください。
・申込締切:2月23日(金)
◇運営
主催:NPO法人 両育わーるど https://ryoiku.org/
公認:Rare Disease Day in Japan 2024 https://rddjapan.info/2024
◇本イベントの問い合わせ先
特定非営利活動法人 両育わーるど https://ryoiku.org/contact/
■RDD特別開催・THINK DIVERSITY ワークプログラム予定内容
・1グループ3~5人に、ひとりの当事者役を提示します。
・グループは、当事者役のシンプルな情報を元に、その方の心理・日常・就労について想像し、話し合います。
今回のテーマは以下の3つです。
①「病気があることによる過去の葛藤。」
その人が過去に経験した【病気との葛藤】を想像し、話し合います。
その人の現在の姿だけでなく、過去の経験にも思いを馳せ、相互理解を深めます。
②「就労において、この人自身が感じている不安」「就労において、周囲の人が感じている不安」
就労に関わる当事者自身や周囲の不安に焦点を当てます。
③「安心して働くために、【お互いに】できる働きかけは何か?」
参加者がお互いに安心して働くために取り組むべき行動やアプローチについて考えます。
皆様のご参加を心よりお待ちしています。